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ストーリーの作り方

脚本の書き方|セリフのタブー「説明台詞」とは?それを避けるための4つの方法

投稿日:2017年4月15日 更新日:

演劇とか、脚本家の世界では常識的な、セリフのタブー「説明台詞」

ダメなセリフの代名詞みたいなものですね。

この記事では、「説明台詞」って何?という話と、どうすればそれを避けられるのか?ということをまとめています。

説明台詞とは

説明台詞を知らない人は、「キャラクターが何かを説明する台詞」のことだと思うかもしれません。

もちろん違いますが、説明台詞を定義するなら、

作者が何かを説明するために、キャラクターに言わせている不自然な台詞」

と言えるかもしれません。

平田オリザ著「演劇入門」に、説明台詞の例が挙げられています。以下のとおりです。

舞台設定を美術館だとしよう。主人公が入ってきて、いきなり、

「あぁ、美術館はいいなぁ」

と独りごとを言う。これがいちばんダメな台詞の例である。

ー平田オリザ「演劇入門」(講談社)より

演劇入門 (講談社現代新書)

「冒頭で舞台設定を説明しなきゃ」という作者の意図が見え見えの不自然な台詞ですね。

他にも、例えば「心理描写しなきゃ」「キャラを立てなきゃ」「設定を説明しなきゃ」ということで、不自然な台詞を言わせてしまうことって、ありがちだと思います。

「説明台詞の見分け方」というか…「何をもって不自然とするか」と考えると、なかなか難しいですが、

「この状況で、このキャラは、こんなことを言うだろうか?」

「ストーリーの流れを説明したくて、言わせている台詞なのでは?」など…

色々と自問してみて、不自然かどうか検証していくしかないような気がします。

説明台詞は避けるべきですが、必要な情報は伝えなければいけません。

どうすれば、いいのでしょうか。

説明台詞を避けるための4つの方法

キャラクターの言いたいことを言わせる

台詞は基本的に「キャラクターが言いたいことを言わせる!」という意識で書くべきでしょう。

「ここで、こういう情報を言わせなくちゃ」とか、そういう作者の意図を、なるべく考えずに書かなくてはいけません。

その点が、「荒木飛呂彦の漫画術」で、以下のように説明されています。

セリフを書くときの基本的な態度は、自然体である、ということがポイントです。キャラクターを動かしていくときは、このキャラクターならこういう状況でどんなセリフが出てくれば自然か、ということだけで、セリフをどう書こうか、ということは考えずにどんどん描いていき、後で読み返してみて、わかりやすいかどうかチェックするのです。

―荒木飛呂彦著「荒木飛呂彦の漫画術」(集英社)より

荒木飛呂彦の漫画術 (集英社新書)

多少、話題の誘導などは必要かもしれませんが、とにかくキャラクターの気持ちになって、自然と出てくるセリフを書く。

もちろんそのためには、キャラクターがしっかりできている必要がありますね。

「情報を知らない人」を投入する

例えば、ある事件の内容がわかるような台詞を書きたいとしましょう。

その事件についてよく知っている者同士の会話だと、かなり無理があると思います。

お互い知っているはずの情報を、わざわざ口に出すのは不自然だからです。

こういう場合は、対話する相手を変えてみるといいかもしれません。

対話する相手が、その事件について知らなくて、説明する理由があるのであれば、事件について説明しても不自然ではないでしょう。

このような手法について、前述の「演劇入門」で、以下のように説明されています。

家族内の会話だけでは、お父さんの職業さえ観客に伝わらない。

演劇においては、他者=観客に、物語の進行をスムーズに伝えるためには、絶対的他者である観客に近い存在、すなわち外部の人間を登場させ、そこに「対話」を出現させなくてはならないのだ。

(中略)

一般に、このような他者の存在をうまく挿入できるかどうかが、すぐれた戯曲、優れたシナリオの最低条件となる。

ー平田オリザ「演劇入門」(講談社)より

この手法は、ファンタジーでもよく使われますね。

現実世界にいた主人公が、異世界に行く。主人公は、その世界のことを何も知らないから、異世界の解説キャラが説明してくれる…みたいなことです。

「何も知らない」人を投入することで、説明が可能になるわけです。

つまり「言わせたい情報について知らない人」に対してなら、説明しても不自然ではないということですね。

他の方法で説明する

台詞を使わなくても、必要な情報を説明することができます。

小説であれば台詞以外の文章、いわゆる「地の文」で表現できますね。マンガでも「地の文」が使えます。→詳しくは別の記事「マンガの心理描写に、小説の「地の文」の技術が大切だという話」も参照

マンガの場合は画で説明することもできます。

映画やアニメであれば、音楽や効果音でも説明できますね。

無理に台詞で説明しなくても、方法は色々あるってことですね。

説明しない

自分の作品を校正していて、説明台詞を見つけちゃったとき…

書き直すのではなく、その台詞を消しちゃうってのも面白いと思います。

つまり、説明しないことにするわけです。

「これって説明しなくてもわかるじゃん」ということに気づいた時って、結構気持ちがいいものです。

まとめ

説明台詞とは、

「作者が何かを説明したくて、キャラクターに言わせている不自然な台詞」

ということでした。そして、説明台詞を避ける4つの方法とは以下のとおりです。

  • キャラクターの言いたいことを言わせる:作者の言いたいことについては考えないようにする。
  • 情報を知らない人を投入する:言わせたい情報について知らない人に話すのなら、説明しても不自然ではない。
  • 台詞以外で説明する:地の文、画、音楽、効果音などで説明する。
  • 説明しない:説明しなくていい情報は説明しない。

今回の参考文献

荒木飛呂彦の漫画術 (集英社新書)

演劇入門 (講談社現代新書)

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