SFメカやクリーチャーをデザインするために必要な2つの能力

自分のマンガにカッコいいSFメカを登場させたい!と思っても、デザインが苦手!という場合がありますね。「形をデザインするのが苦手」な人は、どうすればいいのでしょうか?漫画家の浅野いにお先生の方法などを参考にしてまとめてみました。

2つの能力が必要

空想のものを「デザイン」して、マンガに登場させるのに必要な能力は、おそらく次の2つです。

  • 「形を考える力」
  • 「色々な角度で描く力」

「形を考える力」が必要なのは当たり前ですね。そして、考えたメカや生物をマンガに登場させるには、それを色々な角度で、立体的に描けなきゃいけません。

樹なつみ作のSFマンガ「獣王星」がいい例だと思います。このマンガのコミックスには、専門のデザイナーが描いた、メカや生物のデザイン画が載っています。でも本編に出てくるメカや生物は、デザイン画と比べるといまいちな印象です。

これは結局、デザインされた形を「いろいろな角度で描く力」が弱いということだと思います。(ことわっておきますが、「獣王星」は面白いですよ!)

獣王星 完全版 1 (花とゆめコミックス)

「形を考える力」と「色々な角度で描く力」の両方が必要というわけですね。立体的に描けないと、紙の上で絵を描きながら形を考えるのは不可能ですから、後者の「色々な角度で描く力」は最低限必要です。

「形を考える力」をつけるには

「実在の形」を元ネタにする

よく言われる方法ですが、何か実在するものを「モチーフ」にして形を考えるといいようです。

「ガンダム」とか「ダースベイダー」は、戦国武将の甲冑をモチーフにしているそうです。「ナウシカ」に登場する蟲たちも、明らかに実在する虫をモチーフにしていますね。

空想のメカや生物を描くのが上手い人も結局、実在するメカや生物の絵を上手く描けるからそれができるわけです。実在するものの構造や形をしっかり覚えているので、それらを組み合わせて新しい形を自由に作れるということでしょう。

つまり、実在しない空想のメカや生物の形を考える力をつけるには、実在するものを上手く描く練習をして、形を覚える必要があるわけです。

「仕組み」や「設定」を考える

デザインをただ形にするのではなく「設定」を考えることで、どんな形にするべきかが分かってくることがあります。

メカの場合には、メカの仕組みや原理を考えることで、「ここにこのパーツが必要」「こんな形にしないと重心が取れないはず」など、どんなデザインにすべきかが分かってきます。

生物のデザインについても、その生物の生態などを考えることで「口の形はこうなるはず」「ここには大きな筋肉が必要のはず」など、デザインのヒントになるわけです。

感覚や直感だけでデザインするのではなく、このような「理屈で描く」という方法も、人によっては「自分に合ってる」と感じるかもしれませんね。

「いろいろな角度で描く力」をつけるには

立体的な「見本」さえあれば、色々な角度で描くのは簡単です。というわけで、立体的な見本を作っちゃうのがいいと思います。

3Dグラフィックで作るのもいいですが、ここでは「実際のモノ」を使って見本を作る方法を紹介します。

身近なモノで模型を作る

浅野いにお作のマンガ『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』には、いい感じの空想メカが沢山登場します。

とはいえ作者自身は、SFメカデザインが苦手ということをNHKの「浦沢直樹の漫勉」という番組で語っていました。

ではどうするかというと、レゴなどの「身近な物で模型を作る」という手法を使っている様子が、番組内で紹介されています。

浦沢直樹の漫勉 浅野いにお

ではどうするかというと、レゴなどの「身近な物で模型を作る」という手法を使っている様子が、番組内で紹介されています。

身近なモノを利用しているので、利用したモノをモチーフにして「形を考える」ことができます。見本を実際に作っているので、「色々な角度で描く」ことも楽になるわけです。

この方法なら「形を考える」+「色々な角度で描く」ということが、両方同時に達成できちゃいますね。

まとめ

空想のメカや生物をデザインして、マンガに登場させるために必要な能力と、その方法は以下のとおりです。

  • 形を考える:何かをモチーフにする
  • 色々な角度で描く:見本を作る

この記事の参考資料

獣王星 完全版 1 (花とゆめコミックス)

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション(1) (ビッグコミックス)

浦沢直樹の漫勉 浅野いにお