どこから描き始める?顔の描き順の基本はこれだ!マンガのキャラや似顔絵の描き方

man drawing caricature

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マンガのキャラクターの絵や、似顔絵を描く際に、どこから描き始めますか?

「そんなの人の好みだ!」と言われそうなこの話に、あえて切り込んでみようかなと思います。

もちろん絶対的ルールはありませんが、「理論上描きやすい順番」は確かに存在すると思います。

似顔絵の描き方に関する本を参考に、考えてみました。



顔の描き順の王道

ここで説明する描き順は、あくまでも、顔のパーツの配置を決めやすい描き順です。

パーツの配置の話ですから、アタリをとって描く場合にも関係します。

以下の本を参考にして考えました。

小河原智子の似顔絵入門―超カンタン「ポジション式」で、初めてでもらくらく描ける!楽しめる! (趣味入門)

似顔絵の理論を元にしているので、「同じ顔を何度も描く」ことができ、安定した画力に繋がると思います。

その描き順は、以下の通りです。

  1. 輪郭(おでこ・頭)

以下、その根拠を説明します。

輪郭が顔のパーツの配置の基準となる

顔の輪郭が、すべてのパーツの配置の基準となります。

後述しますが、配置を考えるうえで、生え際のラインも重要です。

ですから、アゴのラインだけでなく、おでこのラインも決めておいたほうがいいです。

ということは、結局、ハゲの状態の頭の輪郭全体を描いたほうがいいでしょう。

この時点で髪の毛を描いても大丈夫ですが、とりあえず、生え際さえ決まっていればOKです。



目の位置がまず重要

顔の特徴の基本は目の位置です。

目の位置は、もちろん、輪郭が基準です。ですから輪郭→目の順に描くのが、理論上の自然な流れです。

目→輪郭と描く人も多いと思いますが、輪郭→目の順に描いたほうが、目の位置や大きさを制御しやすいはずです。

目から描くと、顔の大きさを制御しにくくなって、結果的ににキャラの全身が画面に入りきらなくなったりします。

目の高さ

目の高さの基準は、おでこの頂点からアゴの先までの長さです。(図の赤い線の幅)

一般的な目の高さは、真ん中(青い線)から少し上です。ちょうど真ん中あたりだと、目の位置としては低いほうです。

目の高さが少し違うだけで、顔の印象がガラッと変わります。

目の位置の説明。女の子の顔が3つ。目の位置が低い場合と、標準の場合、高い場合の比較

目と目の間隔

目が離れているのか、真ん中に寄っているのかも、輪郭が基準です。

図の青い線よりちょっと内側が、一般的な位置です。青い線は、顔の横幅の4等分線のうちの2つです。

目の間隔の決め方。3人の男性の顔。目の感覚が遠い場合と、標準の場合と、近い場合の比較。

目の大きさ

目が大きめのキャラは、目の大きさがかなり重要ですね。ちょっと小さく描いちゃっただけでも、印象がかなり違ってしまいます。

目の大きさの基準も、当然輪郭です。

前述の通り、目を先に描いちゃうと、輪郭の大きさがブレます。結局、目の大きさがブレやすくなります。

口も輪郭を基準に描く

アゴの長さをコントロールできると、男性キャラの描き分けが上達します。

アゴの長さをコントロールするためには、輪郭が先に描かれていないと描きにくいわけです。

そして、目より口を先に描いてしまうと、重要な「目の高さ」がずれやすくなります。

ですから、「目→口」の順番がいいでしょう。口を先に描く人って、あんまりいないとは思いますが…

口の位置の比較。3人の男性の顔。アゴが短い場合と標準の場合、アゴが長い場合の比較。

鼻は目と口を基準に描く

鼻の位置は、輪郭ではなく、目と口だけが基準になります。

目のほうに近いのか、口のほうに近いのかで、結構印象が変わります。

ですから、目と口が描かれていないと、鼻を描くのは難しいわけです。

鼻の位置の比較。3人の男性の顔。鼻が口に近い場合と、標準の場合と、目に近い場合の比較

他の描き順は応用である

この描き順は、あくまでも「顔のパーツの位置の決めやすさ」を元に考えています。

顔のパーツの配置が、全部のキャラでほとんど一緒だとか、体で覚えちゃったとかいう場合は、どんな順番でも描けると思います。

極論、イメージ力がすごい天才なら、描き順なんて関係なく、顔のパーツの配置を決められるでしょう。

良い表情を描くために、輪郭は最後に描く!なんて人もいるでしょう。

つまり、本末転倒のようですが、描き順なんて自由です。

とはいえ、この記事で説明した描き順が「基本」「王道」であって、他の描き順は「応用」だと思います。

最終的に自分の好みの描き順に変えるとしても、この基本を押さえておくと、技術の幅が広がると思います。