画力を向上させるには?理論&練習で効率的に画力を上げる!

arts

「絵が上手くなるにはとにかく描け!」という意見もあれば「理論さえあれば描かなくても上手くなる」という意見もあります。これはどちらも極端でしょう。「理論」+「練習」の両方が重要です。この記事では理論と練習で上手くなる方法をまとめました。

そもそも「画力」とは?

画力を向上させる方法を考える前に、そもそも画力とは何か?ということをはっきりさせたいと思います。

画力とは簡単にいうと「絵の上手さ」ですが、人によって「どんな絵が上手いのか」が異なります。つまり画力にはいくつかの「種類」があるわけです。

画力の種類として以下の3種類が挙げられます。

画力の種類1:見て描く力(デッサン力)

人体や風景を「そっくりそのまま描く能力」も、画力の一種です。

見たままを描き写す「デッサン」で身に着けられるので、努力によって磨きやすい画力だといえます。

ただしこのタイプの画力だけを磨いても、「実物を見ながら描くと上手いけど、何も見ないで描くのは下手」という状態になることがあります。

その点については以下の記事も参照してください。

questionsマンガの絵が上手いとは?リアルな絵だけが上手いわけじゃない!

画力の種類2:見ないで描く力(造形・イメージ力)

漫画・イラストの場合、「何も見ないで絵を描く」場面がよくありますが、それには頭の中で形を作る「造形・イメージ力」が必要です。

例えばキャラクターイラストではボディ部分をリアルに描くことが多いですが、人体やデッサン人形を見なくてもスラスラ描ける人がいます。

それは人体の形が頭に入っていて、何も見なくてもイメージできることが必須です。このスキルがある人は、実在しない架空の生物やメカでも、うまく描けます。

画力の種類3:カラー表現力

色の使い方や塗り方のスキルも、画力の種類の一つです。

白黒マンガや水彩画などの場合、絵とは「線がメイン」のようなイメージですが、カラーの絵を描く場合には色の塗り方や使い方が、絵の上手さに大きく影響します。

カラーイラストの場合、線というよりも「面」で描いていくことがあるので、線がうまく引けるかどうかは、全くとはいわないまでも、あまり役に立たないことがあるのです。

「白黒は線、カラーは面」という話は、以下の記事で解説しています。

colorカラーマンガの描き方|アニメとは違う!記号論を意識した色の塗り方

色についてはまた「別の画力」が求められるため、「下描きは上手いのに、色を塗ったら下手」という場合があるわけです。

画力を上げるための3つの方法

画力を上げるためのコツは何か?ということについて、色々な意見がありますが、画力向上に必要なことをまとめると以下の3つの点に絞られるでしょう。

方法1:理論を集める(座学)

根性論で「とにかく練習する」だけでも結果が出ないことはありませんが、「理論」を踏まえて練習したほうが効果的というのは、スポーツなどでもよく聞く話です。

画力を向上させるには、上手く描くための「理論」を集めていくことが必要です。

描きたいモノの「構造や形」を勉強する(見ないで描く画力UP)

描きたいモチーフの「形に詳しくなる」ことも、画力を向上させるための理論として重要です。

何かを見て描くときはもちろん、「見ないでリアルに描く」ときには必須の知識です。

例えばどんなに人体の絵が上手い人でも、車のことを全く知らないなら、車の絵を「見ないで描く」ことはできません。

一方、車の形について詳しい知識があれば、手元に車の模型などがなくても、さまざまな角度の車を「見ないで描く」ことができるわけです。

デジタルソフトについて勉強する(カラー表現力UP)

カラーのイラストが上手くなるには、色の知識はもちろん、現代では作画ソフトに関する知識があるかどうかが大きく影響します。

知識がないと、ソフトの選び方に失敗したり、ペンタブレットの選び方を間違えたりなど、遠回りすることになるでしょう。

ソフトの機能に関する知識の量によって、うまい絵が描けるかどうかに大きく影響することがあります。

デジタルで絵を描くためのソフトや道具の選び方については、以下の記事を参照してください。

イラストソフト・アプリについて徹底比較!最適なソフトの選び方 初心者はここから!デジタルイラストの基礎知識「描き方」「道具」

方法2:練習する

理論だけでも、ある程度は上手くなりますが、やはり練習は必須です。

理論どおりの線を引くには、たくさん練習する必要があります。理論を体に覚えさせるためにも練習は不可欠です。

具体的な練習法と、それぞれが「何のスキルをアップさせるのか」を見ていきましょう。

デッサンする(見て描く画力UP)

見たままをそのまま描く練習として、デッサンはとても重要です。形を覚えるためにも役立ちます。

ただし「何の絵を描きたいか」に会ったものをモチーフにしましょう。人間のイラストが上手くなりたいのに、果物とか花とか動物の頭蓋骨とかをデッサンしていても、かなり非効率です。

うまくなりたいモチーフに絞ってデッサンをしていきましょう。

模写する(見ないで描く画力UP)

漫画・イラストで、デフォルメされたような絵を描きたい場合には、他の人の作品を「模写」することも効果的です。

模写することで、他の人の「目の描き方」「鼻の描き方」「耳の描き方」などを覚えることができ、自分の絵の「引き出しを増やす」ことになります。

現代の漫画やアニメでは、体の部分はリアルな人体そのままの形が多いですが、顔のパーツはリアルな形と全く違うことが多いでしょう。そのような「非リアル系」の絵を描くには、人体デッサンなどのリアルな絵の練習は非効率です。

以前は「全ての漫画の絵の基礎はデッサンである」とされていましたが、今ではその説は一般的ではありません。その点については、以下の記事を参照してください。

kids-drawingマンガの描き方|デッサンは本当に必須か?画力アップに必要な能力とは

方法3:本番で発揮する(画力を安定させる)

絵の勉強や練習で身に着けたスキルを、本番で発揮できなければ意味がありません。それは「画力が安定しない」という悩みを解決するためにも必要な技術です。

そのために重要な考え方を一つ、参考事例を元に解説します。

「本番は練習のように」を絵にあてはめる

本番で練習したスキルを十分に発揮するために「本番は練習のように」という考え方が役立つことがあります。

本番は練習の時と同じ気持ちで、リラックスして挑むと上手くいきやすいという考え方で、スポーツや音楽など、さまざまなジャンルの「本番」に挑むコツとして有名ですね。

絵でもその考え方が重要なことを示す事例が、『NHK 浦沢直樹の漫勉 高橋ツトム』という番組にありました。

主人公のポーズを何回も描きなおし、なかなか上手くいかない。でも休憩中に、軽い気持ちで描いたら上手くいったという場面です。

番組内でも解説されていますが、「本番だ!」と意気込んで描くと上手くいかないことが多い。でも「いつものお絵かき」という感じで、練習のような感覚で本番の絵を描ければ、上手くいきやすいというわけです。

緊張したり頭で考えすぎたりすると上手くいかないのは、スポーツもお絵かきも一緒なんですね。

まとめ

「見て描く画力」と「見ないで描く画力」のそれぞれをアップさせる方法は、以下のとおりです。

  • 見て描く画力→デッサン
  • 見ないで描く画力→構造の勉強・模写

「何の画力を向上したいか」によって、必要な「理論」が異なり、それによって必要な「練習」も異なります。

目的に合った理論と練習法を取り入れることで、効率的に画力をアップできるのです。