面白いストーリーを作る上で、「取材」って大切ですよね。
とはいえ、お金や時間、コネ等がないと、本格的な「取材」なんてなかなかできません。
この記事では、取材に出かけなくても、家で、誰でも簡単に、しっかりした取材ができる方法を紹介します。おそらく多くのクリエーターがやっている方法だと思います。
もちろん、ネット検索以外の方法です。
既存の作品を見て「取材」する
今は、作品が世にあふれている時代です。
つまり、今まで多くのクリエーターたちが、色々な分野の取材をして、面白い作品を沢山作ってきました。
その、積み上げてきた成果をまず参照しない手はないでしょう。つまり、既存の作品を見て「取材」するわけです。
参考にするなら、なるべく「よーく取材して作ったっぽい作品」がいいと思います。「専門的な作品」とでもいいますか…
例えば、「火事」のシーンを描きたいと思う場合、映画「バックドラフト」を見て「取材」するというようなことです。
ちょっとしたシーンなら、これで十分
もちろん、この方法だけで十分な取材ができるわけではないと思います。
例えば、リアルな消防士モノを書こうと思う場合、既存の作品を観ただけでは、最新の消防士についてわからないし、2番煎じになってしまいます。
でも例えば、火事がメインではなく、ストーリーの一部に火事のシーンがあるなど、
メインではないシーンを面白くするための取材としては有効だと思います。
この方法を使ったと思われる実例
未来少年コナン
実際、宮崎駿も、この方法を使っていると思います。
「未来少年コナン」の潜水シーンは、潜水の映画「ザ・ディープ」が元ネタだと思われます。
沈没した船の中で、天井にたまった空気を吸う場面です。空気が漏れて、それが天井にたまっていて、それを吸うという状況が、まったく同じです。
潜水の映画を見ることで、「天井に空気がたまる」という、潜水士にしかわからないような「あるある」を知ることができちゃうわけですね。

日本アニメーション「未来少年コナン」より(1978)

コロムビア映画「ザ・ディープ」より(1977)
取材に行くとしてもやったほうがいい
これは、インタビューや、外に取材に行く前の準備としても必要なことだと思います。
取材の基本は下調べですよね。
下調べとして、ネットや本を見てもわからないことを取材するというのが基本だと思います。
そういう下調べの一環として、既存の作品を見るわけです。
既存の作品で過去の人がやったことと同じ取材をしても二度手間ですからね。
マンガは特に情報豊か
映画とかよりも、マンガのほうが断然情報量が多いですよね。連載だからストーリーが長いですし、文字媒体だから情報量も多い。
文字がメインの本よりも、絵の情報量が多い。
リアル路線のマンガじゃないとだめですが、例えばバスケだったら「スラムダンク」、料理だったら「美味しんぼ」、囲碁だったら「ヒカルの碁」などなど…
ストーリーの一場面に、バスケをしているシーンがある、料亭のシーンがある、囲碁をやるシーンがあるなど…そういうときにマンガを参考にする人も結構いると思います。
背景などの資料も、取材なしで?
マンガを描くために、背景に使う資料写真を撮影しに「取材」する場合もあると思います。
身近な場所がロケ地ならいいですが、外国など遠方だとなかなか大変です。この場合も、既存の作品で取材することができると思います。
例えば、海外が舞台のシーンを描きたい場合に、海外ドラマを観て取材するというようなことです。
もちろん、そのままコピペ・画像処理・模写などして使うことはできません。あくまでも参考にする程度です。
アングルを変えるなどして、怒られないように工夫しながら利用できると思います。もちろん自己責任でお願いします。
ちなみに、フリー素材を使う場合の注意点に関する記事もあるので、よかったらお読みください。
まとめ
取材に行かずに、取材したときと同じような情報を得る方法とは、「既存の作品を参考にする」ということでした。
マンガや映画や小説を参考にすることによって、専門的な知識を得られます。
ロケハンの代わりにもなります。
よかったら参考にしてみてください。