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漫画やイラストで「同じキャラの顔を安定して描けない!」「コマごとに違う顔になっちゃう!」という問題の原因は何でしょうか?どうすれば解消できるのでしょうか。似顔絵のコツを参考に、解決方法を詳しく紹介します。
同じ顔が描けない!キャラの顔が安定しない!の原因
漫画・イラストを描いていて、「同じキャラの顔が描けない!」「描くたびに別人みたいになって、安定しない!」ということは、よくある問題です。
アングルやコマの大きさが変わると、余計難しくなるかもしれません。まずは「安定しない原因」を確認しましょう。
顔のパーツの「配置」が安定していない
同じ顔を描くための基本は、目、鼻、口という顔のパーツの「配置」です。この点は、以下の似顔絵のハウツー本で詳しく解説されています。
小河原智子の似顔絵入門―超カンタン「ポジション式」で、初めてでもらくらく描ける!楽しめる!
顔のパーツ配置のバランスを同じにするように意識することで、同じ顔が描けるようになります。
配置については「目の高さ」や「あごの長さ」などの縦軸と、「目の離れ具合」などの横軸の、2つのポイントに分けて考えることが重要です。
詳しくは下記「顔のパーツ「配置」の考え方」の項目を参照してください。
顔のパーツの「サイズ比率」が安定していない
顔のパーツは、配置だけでなく、その「サイズ比率」にも注意する必要があります。
「口が大きい」「目が大きい」などの特徴があるキャラクターは、その特徴がブレないようにすることで、顔の印象が安定するわけです。
ただしパーツのサイズが大きいか小さいかは「顔の大きさ」に対する比率で決まるという点を把握する必要があります。
詳しくは下記「顔のパーツの「サイズ比率」の考え方」の項目を参照してください。
顔のパーツ「配置」の考え方
顔のパーツ配置の基本は「縦軸」と「横軸」です。それぞれの意味を以下に解説します。
まずは「縦軸」に気を付ける
パーツ配置の縦軸とは、「目の高さ」など、縦方向の位置関係です。
縦軸の基準は「おでこの頂点からアゴの先までの長さの中心」という点を覚えておきましょう。下記の図では、真ん中の青い線の位置を基準とします。
つまりパーツの配置を考えるときは「髪型」を無視することがポイントです。
以下の3つの点に注意しながら、パーツを考えましょう。
- 目の高さ:おでこの頂点から、あごの先までの距離の中間(青い線)を基準に配置
- 口の位置:あごの長さに気を付けて配置
- 鼻の位置:目に近いか、口に近いかに注意して配置
「目の高さ」の見方
おでこの頂点からアゴの先までの長さの中心線(青い線)を基準に、どの位置に目を置くのかに注意しましょう。
「平均的な目の高さ」を把握しておくと、キャラごとの特徴をとらえやすくなります。イラストの場合は中心線あたりが、平均的な目の高さです。
目が大きいキャラはバランス距離を見るのが難しいことがありますが、「瞳の中心」を基準にすると分かりやすいでしょう。
「口の位置」の見方
口の位置は、「あごの長さ」に注意して配置しましょう。
「口が下にある=あごが小さくなる」「口が上にある=あごが長くなる」のが基本です。
輪郭を後から描く場合、あごの長さが一定になるように注意して輪郭を調整することで、同じ顔を描きやすくなります。
「鼻の位置」の見方
鼻は「目から口までのちょうど中間」を基準として、「上より」にするか「下より」にするかが重要です。このバランスが一定になるようにすることで、顔の印象が安定します。
「目と口の中間あたり」が、平均的な鼻の位置です。「下より」つまり口に近い位置に描くこともよくあります。
「上より」つまり目に近い位置に鼻を描くと、鼻の下が長くなって独特な印象になりますが、キャラのバリエーションを増やす方法の一つとして使えるでしょう。
ちなみに鼻の位置の基準は、鼻の先端です。
「横軸」にも注意
横軸では「目の離れ具合」に注意します。
これも「平均的な目の離れ具合」を把握することで、キャラごとの特徴をとらえやすくなり、同じ顔が描きやすくなります。
イラストの場合、平均的な目の位置は図に示した青い線(顔の横幅の4等分線)あたりです。この線を基準に、外側なのか、内側なのかに注意して配置しましょう。
顔のパーツの「サイズ比率」の考え方
パーツの配置に気を付けるだけでも、かなり安定して同じ顔が描けるようになりますが、パーツの「サイズ比率」にも気を付けることで、さらに安定します。
サイズ比率の考え方もチェックしておきましょう。
「顔の大きさ」が基準という点に注意!
顔のパーツの大きさは、あくまでも顔全体の大きさ(輪郭サイズ)に対する「比率」で決まります。
例えば「目を大きく描き直そう」と思って修正していたら、なんか輪郭のバランスも直したくなって、結局、目があんまり大きくならなかったという経験はないでしょうか。
それは「目と一緒に輪郭も大きくなってしまった」ことが原因でしょう。
この場合、「輪郭の大きさは変えない」ように気を付けながら目を大きくする必要があるわけです。
あるいは「目はそのまま」で輪郭を小さくしても同じ効果が得られることがあります。以下の図のような感じです。目の大きさと配置をそのままにして、輪郭の大きさ(顔の大きさ)だけを変えています。
同じ顔が描けるようになる!似顔絵のコツ・練習法まとめ
ここまでは「考え方」を解説してきましたが、安定して同じ顔を描けるようになるには、練習が必要です。基本的な練習法を2つ紹介します。
色々な配置の顔を描く練習をする
顔のパーツ配置のテクニックを身に着けるために、「色々な配置の顔」の絵を描いてみましょう。
以下の似顔絵の本では、例題として色々なパーツ配置の顔写真があるので、練習用におすすめです。
小河原智子の似顔絵入門―超カンタン「ポジション式」で、初めてでもらくらく描ける!楽しめる!
目が離れているとか、鼻の下が長いなど、できるだけ「特徴的な配置」の顔を描く練習をしましょう。芸能人の写真などを使ってみるのもおすすめです。
目からではなく「輪郭」から描いてみる
「顔は目から描く」という人が多くいます。
それがダメというわけではありませんが、パーツ配置の練習をするときは、顔の「輪郭」から描いてみましょう。
前述のとおり、輪郭のサイズが、パーツの配置やサイズ比率の基準になるからです。
練習して慣れてくると、目から描いてもパーツの配置をコントロールできるようになってきます。
顔の安定だけじゃない!似顔絵が描けるようになるメリット
似顔絵のコツをつかめば、同じ顔が描けるようになるのはもちろん、他にもメリットがあります。
キャラの「顔のバリエーション」が増える
キャラのパーツの配置を変えることで、キャラクターデザインのバリエーションを、かなり増やせます。
特におじさんキャラ、三枚目キャラなど、サブキャラの描き分けバリエーションを、格段に増やせるはずです。
キャラデザのバリエーションを増やす方法について詳しくは、以下の記事を参照してください。
キャラが「髪型を変える」エピソードが描ける
パーツの配置の基準は、おでこの頂点(生え際)からなので、「髪型は無視できる」と書きました。
つまりパーツの配置やサイズ比率に注意していれば、キャラが髪型を変えても、同一人物に見えるように描けるというわけです。
例えば、キャラの心境の変化を表すために「髪形を変える」「丸刈りにする」などのエピソードも描けるようになります。
デジタルだと「配置」「サイズ比率」の修正が簡単!
顔のパーツの配置や、サイズ比率を修正するのは、アナログだとかなり大変です。
例えば「目を少し右にずらす」というだけで、目を全部描き直しになってしまいます。
デジタルでは、顔のパーツを「ずらしたり」「大きさを変えたり」が一瞬です。アナログ派の人は、この機会にデジタルへの移行を検討するのはいかがでしょうか。
デジタルの他のメリットや、必要な道具については、以下の記事を参照してください。