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「天空の城ラピュタ」や「もののけ姫」の元ネタになったと言われる、諸星大二郎の「マッドメン」。この作品を読むと、宮崎アニメを思わせるシーンが沢山登場します。この記事では、宮崎駿が影響を受けたと思われるシーンを、いくつかまとめてみました。
「バルス!」の元ネタ
ラピュタの「バルス!」の元ネタとされているシーンは、以下のとおりです。
諸星大二郎『マッドメン』
右上のコマに、ピジン語の「バルス」という言葉が出てきます。単に、「バルス」という言葉が出てくるだけで、ラピュタのストーリーとは全然関係ないですね。
本当に元ネタかどうかはともかく、こういう、かっこいい言葉の引用ってすごく大事だと思います。
ラピュタのように空想の言葉を考えなきゃいけない場合、どこかから引用してこないと、ものすごくダサくなりやすい。大抵は、外国語から引用してきますが、英語とかじゃ面白くないので、なるべくマニアックな言語のほうがいい。
というわけで、「ピジン語のバルス」が元ネタだとすると、素晴らしいチョイスですね。
「コダマ」の元ネタ
「マッドメン」達は、「もののけ姫」の「コダマ」っぽいですね。コダマの初期のイメージは、かなり「マッドメン」に近かったようです。→参考ページ
何が似てるって、「仮面の形が様々」だけど、みんな共通して「マッドメン」だというところ。
「仮面の形が様々」というと、マンガ「キングダム」の「山の民」もそうですね。もしかしたら、マッドメンに影響を受けているのかもしれません。
普通こういうキャラを描こうと思うと、みんな同じデザインの仮面にしちゃうと思います。コダマみたいに、小さくて沢山いるマスコットキャラみたいなのを描く場合でも、普通は同じ顔にすると思います。
元をたどると、もしかしたら土偶みたいなものに影響を受けたのかもしれませんね。
「形が様々」というキャラ設定は、色々と使い道がありそうですね。
ナウシカの元ネタ
ナウシカっぽい女の子も登場します。
「伝説のとおりに村にやってくる」という設定が、ナウシカっぽいと思います。
ナウシカのマンガ版に登場する「チクク」の元ネタらしき男の子も出てきます。見た目も似ていますが、ストーリー中の役割が似ていると思います。
元ネタ探しは、ストーリー作りの勉強
ここに挙げた例は、本当に元ネタなのかはわかりません。元ネタらしきキャラも、設定やビジュアル、ストーリーにおける役割が似ているというだけです。
いずれにしても、自分が読んだ作品の面白い設定やキャラクターのアイデアを、自分なりに料理するというのは、多くのクリエーターがやっていることですね。
これは、ストーリーを作るための重要なテクニックのひとつです。
元ネタの料理の仕方を学ぶという意味で、色々な作品の元ネタ探しをすることは、とても参考になります。
ストーリーの作り方の勉強になると思います。
この記事で紹介した作品
諸星大二郎『マッドメン』