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マンガとアニメの、表現方法としての違いは何なのか?明らかに違うことはもちろんですが「具体的に」何が違うのか?この記事では、マンガとアニメの違いについて、よく考えたら当たり前のことばかりですが、具体的にまとめています。
違い1:文字の使い方
マンガの強みは、なんといっても「文字」による表現ですね。
一方、アニメ等の映像系メディアは、文字を使うことに限界があります。
文字1:地の文
文字の芸術といえば小説ですね。マンガは小説に近い表現が可能です。
小説の最大の特徴と思われるのは「地の文」の表現でしょう。「地の分とは何か?」については以下の記事を参照してください。
小説の「地の文」の書き方は4種類!それぞれの特徴・注意点まとめ
マンガでは、この「地の文」の技術を利用することができるわけです。くわしくは以下の記事で解説しています。
マンガの心理描写のコツ|小説の「地の文」を使えば、心理描写の幅が広がる!
文字2:描き文字
描き文字とは、「オノマトペ」等のことですね。
例えば、「ドカーン!」「ゴゴゴ…」「どてポキぐしゃ」等…音だけでなく感情や質感、雰囲気など、色々なことを表現できます。
あと、「セリフのような描き文字」もあります。これも感情を表現したり、重要じゃないセリフだったり…色々な目的で使われます。
これを取り入れているアニメもありますが、限界があると思います。マンガならではの表現といっていいでしょう。
違い2:「動き」の表現
マンガとアニメは、それぞれ別の方法で、静止画に「動き」をつけていますね。
アニメでは、静止画を連続させて「動き」をつけます。
マンガでは、効果線や構図、キャラクターのポーズ、コマ割り等によって、止まっている画に躍動感を与えます。
低クオリティのアニメだと、この「マンガの動き」に負けていることさえあるでしょう。マンガは「動き」の面で、アニメに劣っているとは限らないわけですね。
違い3:構図の考え方
アニメ・映画はマンガの勉強にならない?
マンガとアニメ・映画では、構図の考え方が根本的に違います。
ですから、マンガの構図を勉強しようとして、アニメや映画、写真の構図を勉強しても、あんまり意味がないでしょう。
全く勉強にならないわけではないと思いますが、違いを知った上で勉強しないとダメでしょうね。
「右から左」のルール
マンガは「右から左に読む」という独自のルールがあります。
そのために構図を調整して、「右から左に」読みやすいように描かれています。
「時間軸も右から左に進む」というルールをもとに、構図が考えられています。
その点は「マンガのマンガ―初心者のためのマンガの描き方ガイド―コマ割りの基礎編」で、以下のように説明されています。
マンガのマンガ 初心者のためのマンガの描き方ガイド コマ割りの基礎編
アニメにはこのルールがないので、構図の作り方が全く違うわけです。
違い4:音
マンガに、「音」を付けるのは難しいです。一方アニメの場合は、いくらでも「音」を付けられる。この違いは大きいですね。
音楽
音楽がつくのは大きいですよね。音楽があれば、演出の幅が、かなり広がります。
マンガにも音楽がついたらいいのに…と、思った先人たちが、色々な試みをしたようです。
マンガは基本的に、自分のタイミングで、自分の速さで読み進めるものですから、音楽を付けるには無理がありますね。
声優の演技力
声優の演技があったほうが、ただ文字として書かれている台詞よりもいい場合があります。
ただ、声優のせいでマイナスになるケースもあるので、絶対に良いとは言い切れませんね。
違い5:色
カラーの強みは沢山ありますね。
カラーなら、新海誠みたいな美しい背景もつけられる。キャラクターの髪の毛や肌の色の違いも表現できる。影もハイライトもつけ放題…
マンガの場合、印刷やコストの関係で、カラー作品がほとんどありません。
とはいえ、Webマンガやスマホマンガで、カラー作品が発達しつつあるので、この差は埋まりつつあるでしょう。
まとめ
マンガとアニメの違いは変化しつつあります。
例えば「動くマンガ」なるものが台頭してきています。くわしくは別の記事を参照↓
とはいえ、その手の新しいマンガを発明する際にも、マンガとアニメの違いを知ったうえでやらないと、良いものはできないでしょう。
この記事でまとめた、マンガとアニメの違いは以下のとおりです。
- 文字の使い方:マンガのほうが文字の表現を使いやすい
- 「動き」の表現:それぞれ「動き」の表現方法が違うので、どっちが上というわけではない
- 構図の考え方:マンガは右から左に読むというルールがあるが、アニメにそれは無い
- 音:マンガは、音楽や音声を付けにくい
- 色:マンガはカラー作品がほとんどない