マンガの描き方

マンガのタイトルの決め方|キャッチコピーの理論をもとに考えてみる!

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マンガのタイトルの決め方は難しいものですが、とても重要なことですね。この記事ではキャッチコピーの理論など、いくつかの参考資料をもとに、マンガのタイトルを考えるためのコツをまとめました。

タイトルの役割とは?

タイトルを決めるためには、タイトルの役割や目的を押さえておいた方がいいでしょう。今回紹介するタイトルの役割は、以下の2つです。

読まれるかどうかを左右する

例えばインターネット記事のタイトルは、「その記事が読まれるかどうか」を左右する重要なキャッチコピーの役割を持っています。

現代ではマンガのタイトルも、ほぼ同じ役割があるといえるでしょう。無数にあるマンガの中から、読者は「タイトル」や「表紙の絵」などを見て、読むかどうかを決めます。

タイトルは、読者がそのマンガを読むかどうかを左右するわけです。

ストーリーの見方を左右する

マンガのタイトルは、読者がストーリーのどこに注目するかを左右します。

タイトルにキャラクターの名前が含まれていれば、それがメインキャラだと思って読みます。

タイトルに何か重要なキーワードが含まれていれば、読者はそこに注目して読みます。例えばタイトルが「ドラゴンボール」だからこそ、読者はそれが登場した瞬間に、これは重要なアイテムだと認識するわけです。

これについては岡田斗司夫の解説がわかりやすいです。以下の動画で「もののけ姫」の主人公はアシタカなのに、タイトルのせいで視聴者がミスリードされているという話をしています。(解説は7:20あたりから)

「風の谷のナウシカ」が、もし「王蟲」というタイトルだったら、視聴者は「怪獣もの」として映画を観てしまうだろうという解説もあります。なるほどですね!

タイトルの決め方・作り方のコツ

以上のポイント、タイトルの役割をふまえた上で、マンガのタイトルの決め方を以下にまとめました。2種類のやり方を紹介します。

読みたくなるようにする

1つめのタイトルの決め方は、キャッチコピーとしての役割を重視する方法です。タイトルを見ただけで、読みたくなるようにするわけですね。そのために、キャッチコピーやネット記事のタイトルを作る理論を活用してみましょう。

内容をあらわす

使える理論の1つは「メリットの提示」です。ネット記事の場合、「この記事を読んだらどんなメリットがあるか」がわかると読みたくなるという理論ですね。

これをマンガに当てはめると「タイトルだけでどんな話なのかわかるようにする」ということになるでしょう。「このマンガを読んだらこんな面白い展開がありそう!」と想像させて、読みたくなるようにするわけです。

このタイプは、最近のマンガに多い傾向がありますね。実例は以下のとおりです。

内容をあらわすタイトル

  • ひとり暮らしの小学生
  • ダンジョン飯
  • 僕のヒーローアカデミア
  • 古見さんは、コミュ症です。

タイトルだけでストーリーの設定が何となくわかるので、どんな話かイメージできるようになっていますね。ラノベによくある長いタイトルは、ほとんどこの「内容をあらわす」系でしょう。

設定までわからなくても、『ヒカルの碁』のように、タイトルだけで「これは囲碁のマンガなんだ」ということがわかるというパターンも「内容をあらわす」系に分類できます。

内容をあらわさない

マンガのタイトルに使えそうなキャッチコピーの理論の2つめは「内容とズラす」というものです。記事の内容とは少しズレていても、内容が気になるようなタイトルをつけるというテクニックですね。

ラノベではない一般小説の世界では、タイトルだけでは内容がわからないものがほとんどです。内容がわからなくても、読みたくなるタイトルの作品が沢山ありますね。

その点について、校條剛著『スーパー編集長のシステム小説術』でも解説されていて、小説『アルジャーノンに花束を』について以下のように述べています。

この小説の主人公はチャーリーという知恵遅れの若者です。アルジャーノンは実験用のハツカネズミでしかありません。確かに、ラスト近くチャーリーはアルジャーノンのお墓に花を供えますから、事実としてもこのタイトルは間違いではありません。しかし、内容を忠実にタイトルに重ねたいと考えれば、このタイトルは象徴的に過ぎるでしょう。それでも、このタイトルが多くの読者を誘ってきたことは紛れもない事実です。

―出典:校條剛著『スーパー編集長のシステム小説術』

タイトルと内容がズレていても、響きや言葉の選択が面白くて「内容はわからないけど面白そう」「なんか気になる」と思わせるタイトルもあるというわけですね。

具体的なテクニックは沢山あると思いますが、キャッチコピー理論に関する本の中から使えそうなものを選んでみました。以下のとおりです。

タイトルというのは、何となく「らしい」コトバとか、「定型」とか、「いかにも」なコトバを使ってしまいがちです。

ですが、その「いかにも」を崩すことで、「え?何?」という「心構えとのギャップ」が生じ、どうしても次を読んでしまいたくなるんですね。

―出典:中山マコト著「バカ売れ」タイトルが面白いほど書ける本

これは企画書やメールのタイトルを考えるときの理論ですが、マンガのタイトルにもあてはまるでしょう。つまりタイトルっぽくないタイトルをつけるというわけです。

マンガ作品で「内容をあらわなさい+タイトルっぽくない」タイトルの実例を以下に挙げてみます。

内容をあらわさないタイトル

  • うる星やつら
  • 主に泣いてます
  • 逃げるは恥だが役に立つ

どれも、どんな話かよくわからないタイトルで、内容をぴったり表現しているわけではありませんが、なんか気になってしまうタイトルですね。

重要なキーワードを入れる

マンガに関してはこちらの方がスタンダードでしょう。メインキャラクターの名前や重要なアイテム、物語の舞台など、ストーリー上重要なキーワードを入れ込む方法です。

昔からあるスタンダードなタイトルですが、今でも一般的ですね。ほとんどのマンガがそうなので、実例を挙げるときりがないですが、以下にいくつかピックアップしました。

重要キーワードを入れるタイトル

  • ブラック・ジャック(主人公)
  • ドラえもん(メインキャラクター)
  • めぞん一刻(メインとなる舞台)
  • ドラゴンボール(重要アイテム)
  • 進撃の巨人(重要キーワード)
  • 七つの大罪(重要キーワード)
  • 食戟のソーマ(重要キーワード+主人公)

前述のとおり、タイトルは「ストーリーの見方を左右」しますから、「主人公はだれか」「注目すべきキーワードは何か」ということなどをあらかじめ設定するわけですね。

つまり「読者はここに注目してほしい」というポイントを指定するわけです。ストーリーの目指すところ、つまり「ストーリークエスチョン」が何かをはっきりさせるために役立つ場合もあります。

ストーリークエスチョンとは何かについて詳しくは、以下の記事を参照してください。

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まとめ

マンガのタイトルは、読者がそれを読むかどうかを左右し、ストーリーの見方も左右します。この記事で紹介した作り方は以下の2種類です。

  • 読みたくなるように、キャッチコピーの理論を使う
  • メインキャラクターの名前やストーリーの舞台など、重要なキーワードを入れる

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