ストーリーの作り方

伏線とは?―それを回収するとは?伏線はストーリーを面白くするのに大切!

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マンガや小説、映画などでよくいわれる「伏線」とは何でしょうか。なんとなくはわかっていても、詳しい定義はご存知でしょうか。「隠す系」の伏線と「見せる系」の伏線、それぞれの回収の仕方についてもまとめています。

伏線とは?

伏線とは、「大辞林」によると以下のとおりです。

  1. 小説・戯曲などで、のちの展開に必要な事柄をそれとなく呈示しておくこと。
  2. のちの物事の準備として、前もってひそかに設けておくこと。

―出典:三省堂「大辞林」第三版より

「1」はストーリーに関して使われる場合で、「2」は一般的な用語としての「伏線」についてですね。主に「1」について解説します。

のちの展開の事前準備

伏線とはストーリーの「のちの展開」に備えるための準備です。例えばクライマックスで主人公の命を救うアイテムや、ヒントを前もって登場させておくなどの準備のことですね。

準備をしておくことで、ストーリーを盛り上げる様々な効果を発揮しますが、その点は「伏線の必要性」の見出しで詳しく解説しています。

「隠す系」伏線と「見せる系」伏線がある

伏線の定義上は「それとなく」とか「ひそかに」といわれているので、「あ、これ伏線だ」とバレないようにするのが普通です。とはいえ実際には、あえて伏線だとバレるようにして、お話を演出する「見せる系」の伏線もあります。

日本語では確かに「伏」(ふせる)という漢字を使いますから、「伏線=隠すもの」というイメージが強いです。とはいえ伏線にあたる英語には、隠すことを表す言葉はほとんどなく「foreshadowing」とか「advance hint」「planting」などです。

もちろん、わざとらしく不自然な形で伏線を見せるのはNGですが、伏線を使って読者に先の展開を予想させて、続きが気になるように自然に仕向けるという場合があります。

予想させたうえで、それを裏切る!というのもありです。リサ・クロン著『脳が読みたくなるストーリーの書き方』には以下のように書かれています。

最初の時点で読者に伏線回収の形を予想させたとしても、その予想が必ずしも当たる必要はないのだ。いや、むしろ逆だ。

―出典:リサ・クロン著『脳が読みたくなるストーリーの書き方』(府川由美恵訳)

確かに読者は、ささいなエピソードでも「これって後で重要な意味を持つんじゃないか」「これが伏線なんじゃないか」と思いながら読むことが多い。つまりストーリーにひきつけられているわけですから、むしろそうやって読んでほしいところです。

「見せる系」の伏線はとても大切なんですね。

「布石」とは違う?

「布石」と「伏線」の違いについて解説するネット記事をいくつか見たことがあります。

色々な意見がありますが、両方とも意味はほとんど同じで、「伏線」はストーリー用語、「布石」は一般的な用語という違いであるという意見が妥当でしょう。

「伏線」はストーリーに関すること以外でも使われますが、「布石」はストーリーに関してはほとんど使われませんね。

言葉が使われるジャンルの違い、使える範囲の違いというわけです。

伏線を回収するとは?

では伏線を「回収する」とは何でしょうか。それは、伏線によって準備した「のちの展開」のことですね。つまり伏線によって準備する目的となる場面や展開のことです。準備したことが実る部分ですね。

「見せる系」伏線の場合は、伏線によって読者が予想したお話の展開がそのとおりになるか、それとも予想が外れるのか、答えとなる部分です。

「隠す系」伏線を回収するための注意点

隠す系の伏線を回収するためには、当たり前ですが読者がそれを覚えていないといけません。つまり伏線を隠しすぎて印象が薄すぎるとダメということですね。

映画やドラマでよく使われるのが、伏線となるシーンをもう一度見せる「フラッシュバック」を入れて、視聴者に思い出させることですね。

伏線をしっかり覚えてもらうとか、思い出させるなどの工夫が必要ということです。

「見せる系」伏線を回収するための注意点

見せる系の伏線の場合、回収までの間に気を付けるべき注意点があるとされています。それは「急に回収しない」ということです。

見せる系の伏線によって読者が予想した展開が、どっちに進んでいるのか、その途中経過がわかるようにすべきということです。要は中継ぎとなる伏線によって、読者の興味をひき続ける必要があるということですね。

その点は、前述のリサ・クロン著『脳が読みたくなるストーリーの書き方』に以下のように書かれています。

伏線と伏線回収のあいだの道筋を、ページの外に隠してはならないということだ。作者はこの道筋を隠したがる…(後略)

―出典:リサ・クロン著『脳が読みたくなるストーリーの書き方』(府川由美恵訳)

作者はその道筋を「隠したがる」傾向があるともいっていますね。つまり、最後にいきなり全部のタネ明かしをしたがるという感じです。それだと、タネ明かしまでの間が退屈でしょうがないですね。

「もしかしてこうなるかも!」と予想をさせて、読者を飽きさせないような、回収までの「中継ぎの伏線」も大切というわけです。

伏線の必要性は?

伏線はそもそも必要なのでしょうか。つまりストーリーを面白くするために、伏線はどのように役立つのでしょうか。

「隠す系」の伏線は、それを回収する時のシーンを盛り上げるために役立ちます。例えば、読者がストーリーの展開に納得がいくようにする効果が期待できるからです。

「見せる系」の伏線は、読者をストーリーにひきつけて、続きが気になるようにするために役立ちます。

伏線の重要性については、以下の記事で実例を交えつつ詳しく書いているので参照してください。

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伏線の張り方|これだけ覚えれば完璧!という張り方は2つだけ

「ワンピースの伏線がすごい!」という話がありますが、伏線なんて本当に必要なのでしょうか?この記事では、伏線は何のために張 ...

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まとめ

伏線とは、ストーリーの「のちの展開」のための準備です。伏線だとわからないようにする「隠す系」の伏線と、あえてわかるようにする「見せる系」の伏線があり、それぞれに役割が異なり、回収の仕方も違います。

伏線はストーリーを盛り上げ、続きが気になるようにするために役立つ大切なテクニックです。

この記事の参考文献

リサ・クロン著『脳が読みたくなるストーリーの書き方』(府川由美恵訳)

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