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2014-2015年の話題作アニメ『SHIROBAKO』が面白かったので、思ったことを書きます。「アニメでコレをやる必要があるのか?」という、メディア論的なことも考えてみました。
実在のクリエーターが元ネタ!
アニメ『SHIROBAKO』(Amazonプライム・ビデオ)
実在のクリエーターがモデルになったキャラクターが何人も登場するのが大変面白かったです。
しかもチョイ役ではなく、主要キャラクターや、重要な人物として登場します。
本名のもじりになっているので、すぐにわかります。顔も似てます!
- 「マクロス」の板野一郎→北野三郎
- 「エヴァ」の庵野秀明→菅野光明
- マンガ「アオイホノオ」にも登場した、ボンズの南雅彦社長→伊波政彦
杉江さんの活躍に感動!
特に感動したのは、今は亡き森康二さんがモデルと思われる「杉江さん」の活躍するシーンです!
森康二さんは、宮崎駿にアニメを教えた男の一人で、あの「白蛇伝」にすら関わった伝説の人ですよね。
「杉江さん」は古いアニメーターとして登場し、ストーリーの前半では、スタジオのお荷物的なイメージでしか登場しません。
その「杉江さん」は、最近の萌えアニメ的な絵は描けないようですが、どうやら動物の動画は上手いらしいということが分かってきます。
そして、クライマックスで、スタジオは原画マンが不足してピンチに陥ります。特に馬が大量に走るシーンはだれも描く人がいない…その時!杉江さんが大活躍するわけです!
森康二さんを知らなくても感動すると思いますが、重ね合わせると余計に感動するシーンです。
「杉江さん」のモデルについては諸説あるようですが、「杉江さんにそっくりの服を着る森康二の写真」があるので、おそらく間違いないでしょう。
アニメのアニメはアニメで
こういうリアル路線のアニメって「実写でいいんじゃない?」という疑問がわくことがありますが、この作品については間違いなく「アニメじゃなきゃ」と思います。
アニメ業界の面白さは、アニメ屋に語らせるのが一番だからです。
そう考えると、業界ものは、同じ業界で作らせるのがベストなのかもしれませんね。「漫画家もの」はマンガで、「小説家もの」は小説で、「映画もの」は映画で・・・
アニメらしい表現が盛り沢山!
アニメ屋の話なんて、部屋にこもってコツコツ制作するだけという、画にならない(アニメ向きじゃない)話のはずなんですが、
『SHIROBAKO』は、ちゃんと画になるように工夫されています。例えばカーチェイスのシーンがあったり…ぬいぐるみが喋ってみたり…
特に感動したのは、会議の場面です。スタジオで制作中のアニメに登場する「アルピン」というキャラクターについて、スタッフで話し合い、キャラクター像を作り込んでいく場面があります。
会議が盛り上がってきた時、主人公が「アルピンは、もう、ちゃんといます!」と言うと、アニメのキャラがみんなの前に現れます!(もちろん心理描写として)
会議という地味なシーンを、こうやって視覚的に演出できるというのも、アニメならではですね。
『SHIROBAKO』は、間違いなく実写じゃだめ!アニメじゃなきゃ!といえる作品だと思います。