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液晶タブレット(通称:液タブ)と、Windowsタブレットは何が違うのでしょうか。その違いを確認しましょう。両方の長所の「いいとこ取り」をしたような、ハイブリッドな商品もあるので、最後に紹介しています。
液タブと Windowsタブレットの違い
パソコンでのお絵描きに使う「液タブ」は、見た目は「Windowsタブレット」とそっくりですが、全くの別物です。基本的な違いは、次の3点。
1. 液タブはパソコンに接続しないと動かない
液タブは、パソコンを操作するための「マウス」が進化したものです。つまりパソコンに接続しないと動きません。液タブの中にはパソコンが内蔵されていないので、単体では使えないのです。
スマホやタブレットがあたりまえの世代にとっては、一見それだけで使えそうなので、間違って液タブだけを購入してしまうトラブルが起きそうですね。
実際、「お絵描きにおすすめのタブレットPC」を紹介するネット記事で、液タブが混ざっているものを見たことがあります。
液タブは、Windowsタブレットが登場するよりもずっと前からあります。
つまり「あえて」パソコンを内蔵していないのではなく、元々パソコン内蔵の商品が存在しないところに、後からパソコン内蔵の Windowsタブレットが登場してきたというわけです。
Windowsタブレットが登場することによって、もう液タブは不要になるのではないか?とも考えられました。でも液タブは、ペンでの操作がしやすいなどの魅力があるので、ずっと生き残ってきたわけですね。
2. 液タブの画面はタッチパネルじゃない
液タブの画面は基本的に、指などで触って反応する「タッチパネル」ではありません。
タッチパネルでペン操作をする場合、手の甲が当たった時に反応してしまって、不便なことがありますが、液タブではそういう問題が起こらないのです。
最近ではタッチパネルとしての機能が追加された液タブもありますが、基本的に、液タブの画面はタッチパネルではありません。ペン先にしか反応しないので、手の甲や袖などが当たっても反応せず、快適にペンを使えます。
一方、Windowsタブレットは画面がタッチパネルなので、「指や手の甲が当たると反応してしまう」という問題があります。その点を解決するには、ペンだけに反応するように設定する「パームリジェクション」という機能が必要です。
そのためには、パームリジェクション対応の「スタイラスペン」を使う必要があります。
3. 液タブのペンはバッテリーレス
液タブのペンには、バッテリーが入っていません。理科で習う「電磁誘導」を利用して、電力を供給しながら描くという仕組みです。
バッテリーが必要なペンは、充電が切れると反応が悪くなったりして、不便なことがあります。液タブのペンはその点、充電のことを気にしなくていいので、便利ですね。
一方、Windowsタブレットで使用するスタイラスペンには、バッテリーが内蔵されています。
バッテリーレスのペンというと、先が太い「タッチペン」をイメージするかもしれません。タッチペンは先が太くて描きにくく、筆圧感知もできないので、お絵描きには不便なことがあります。
あるいは、ニンテンドーDSのペンのような「押し付けて描くペン」をイメージするかもしれません。ぐっと力を入れないと反応しないことがあるので、これも不便なことがあるでしょう。
液タブのペンは、そのいずれでもありません。先が細くて描きやすく、筆圧感知の性能も高くて、力を入れなくてもスラスラ描けます。
Windowsタブレットは液タブの代わりになる?
Windowsタブレットさえあれば、別売りのパソコンを用意しなくても、液タブの代わりとして使えるのでしょうか。
「代わりとして使えるものもある」というのが答えです。そのためには以下の2点に注意して、液タブの代わりになるような Windowsタブレットを選ぶ必要があります。
処理性能が低いとダメ
Windowsタブレットは、パソコンとしての「処理性能」が低いと、ペンでスラスラと描けません。
ペン先の動きに合わせてスムーズに線を引くには、パソコンとして、ある程度の処理性能が必要です。
処理性能が低いと、ペンの動きとの「タイムラグ」が発生して、描き心地が悪くなってしまいます。
ペンの性能が低いとダメ
専用の「スタイラスペン」が付いているかどうかは、液タブとして使えるかどうかの最低条件ですが、その「ペンの性能」もチェックしましょう。
ペンの性能が低いと、反応が悪くて、うまく描けなくなってしまいます。すぐにペンの充電が切れるとか、うまく筆圧を感知しないなどの不具合がないかどうか、Amazonレビューなどで確認しましょう。
両者の「いいとこ取り」Windowsタブレット
液タブのメリットは、「ペンでの操作がしやすい」ことです。一方、Windowsタブレットのメリットは、パソコンが一体化されている「コンパクトさ」でしょう。その2点を両立したモデルを紹介します。
ワコムの「MobileStudio Pro」
パソコン内蔵という Windowsタブレットの魅力と、ペンでの操作性に優れた液晶タブレットの「いいとこ取り」をした商品です。
液タブの最大手メーカー「ワコム」の Windowsタブレットで、液タブの魅力である「バッテリーレスのペン」が付属しています。
他のパソコンにつなげば、液タブとして使うこともできるので、「普段は家で使って、たまに外に持ち出す」という使い方も可能です。
CPUやメモリー容量などのスペックの種類が、いくつか用意されているので、必要に応じて選べます。