ハイスペックなタブレットPCなら、液晶タブレットとして十分使えます。昔ながらの「液晶ペンタブレット」は不要になったのでしょうか?
というわけで、この記事では液晶ペンタブレットの選び方としてまず、「タブレットPC」と「液晶ペンタブレット」の比較をします。
その後、液タブとして使えるタブレットPCのおすすめと、液晶タブレットのおすすめをまとめています。
タブレットPCと液晶タブレットの違い
基本的な違い
大まかに言うと「液晶ペンタブレット+PC=タブレットPC」です
液晶タブレットはPCと接続して仕様します。液晶タブレットそのものには、PCとしての機能はありません。映像ケーブルとUSBケーブルを使って、PCと接続します。
PCのディスプレイのように動作しつつ、ペン入力できます。ほとんどの場合、タッチ操作ができず、専用のペンでしか入力できません。
タブレットPCは、液晶ペンタブレットとPCが一体化したようなものです。タッチ操作ができるので、ペン以外でも入力できます。つまり、手が当たると反応してしまいます。
専用のペンが付いているタブレットPCなら、ペンだけに反応するように設定できます。
つまり、タブレットPCを液晶タブレットとして使うには、専用のペンが付いているものでなければなりません。
タブレットPCの長所と短所
タブレットPCの長所と短所を、大まかにまとめると以下の通りです。
長所 | 短所 |
持ち運びに便利 別々で買うよりは、たいてい安くなる |
PCスペックを変更したいときにやりにくい PC機能がダメになると、一緒にダメになる 液タブとしては使えない製品が多い 画面が小さめ |
PCと一体化していることが、長所でもあり、短所にもなるということですね。
一体化しているので、持ち運びに便利で、PCと液タブを別々に買うよりも大抵安くなります。
でも、一体化しているせいで、PCの不具合やスペック不足があると、足を引っ張られるわけです。そして画面も小さめになってしまいます。
あと、ほとんどのタブレットPCは、絵を描くために作られているわけではないので、よく選ばないといけません。
安いタブレットPCが沢山ありますが、スペックのいいやつを選ばないと、使い物にならない可能性が高いです。
液晶ペンタブレットの長所と短所
液晶ペンタブレットの長所と短所を、大まかにまとめると以下の通りです。
長所 | 短所 |
PCスペックを心配する必要がない 画面が大きめ |
価格が高い 持ち運びしにくい |
こちらは、価格と持ち運びしにくいこと以外は、ほとんど短所がありません。
タブレットPCの場合のように、使い物にならない製品はまずないでしょう。
2つを比較した結論
結局、タブレットPCは、よほどハイスペックなものでなければ、液晶タブレットとして使えません。まだまだ未発達というわけです。
持ち運びしたい等、どうしても一体化していたほうがいい場合はタブレットPC。そうでなければ液晶ペンタブレット。
…というのが、無難な考え方かと思います。
液タブとして使えるタブレットPC
前述のとおり、液晶タブレットとして使えるタブレットPCは少ないです。
「Surface Pro」やら「iPad Pro」やらありますが、どれも液タブとしては微妙です。
液タブとして使えるのは、2017年8月現在だと、以下の製品だけだと思います。
VAIO Z Canvas
かのVAIOなので、パソコンとしても十分使えます。
持ち運んで、パソコンとしてヘビーに使いつつ、絵も描きたい人ならこれかなと思います。
価格:23~27万円
WACOM Mobile Studio Pro
ペンタブレットの代名詞「ワコム」製なので、液晶ペンタブレットとしての性能は間違いないでしょう。
スペックがいくつかあるので、予算と相談しつつ、よく選ぶ必要があります。
パソコンとして使いやすいかどうかは微妙なところです。
13インチと16インチの2種類があり、それぞれスペックが何種類か用意されています。
価格:18~30万円
価格:27~38万円
おすすめ液晶ペンタブレット
ワコム以外でも、液晶ペンタブレットを出している会社がいくつかあります。
格安のものはすべて中国製で、不具合が多くて正直おすすめできません。→くわしくは別の記事を参照:ワコム以外の格安液晶ペンタブレットはどれがいいの?みんなのレビューまとめ
DellやMicrosoftも今後参入してくるようですが、結局ワコムなみの値段になりそうです。
だったら老舗のワコムが一番安心かなと思います。
WACOM Cintiq Pro
2017年8月現在、ワコムの液晶ペンタブレット最新機種はこの「Pro」がつくシリーズです。
13インチと16インチの2種類だけです。つまり、サイズだけを検討すればいいわけです。
価格:11~14万円
価格:16~19万円