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マンガ制作用デジタル作画ソフト・アプリ比較まとめ―5つの重要な機能を比較!

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デジタルでイラストを描くソフト・アプリは沢山ありますが、この記事では、マンガを描くために重要な5つの機能について、主なマンガ制作ソフトを比較して、おすすめ順に並べています。Photoshopなど、マンガ作成用ではない汎用ソフトも比較しています。

重要な機能

まず、マンガを描くために重要な機能をまとめました。デジタルでマンガを描くためには、以下の5つの機能が重要です。

ワク線

ワンタッチで簡単にマンガのワク線を引いて、コマ割りができる機能です。この機能がないと、いちいち直線を引いたり四角形を描いたりしなければいけませんので、かなり作業効率が悪くなります。

テキスト入力

セリフなどの文字を入力する機能です。マンガを描くには絶対必要ですが、SAIなどのイラスト制作ソフトの中には、この機能がないものがありますので注意してください。

ベクターペン入れ

一度描いた線を、ひものように動かしたり、強弱を調整したり、太さを変えたりできる特殊なペン入れ機能です。

修正の手間がかなり省けるので、マンガやイラストを描く際にかなり便利な機能で、必須と言ってもいいでしょう。

ベクター画像のペン入れなら、解像度を変えても劣化しないという特徴があるので、原稿サイズの調整にも柔軟に対応できます。逆に、ベクターのペン入れではない場合、原稿を拡大・縮小すると、線が汚くなりやすいです。

ベクターペン入れについて詳しくは以下の記事にまとめています。

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パース定規・集中線

これは背景や集中線を描くのに不可欠な機能です。

アナログで集中線を描く場合に、消失点に画びょうを刺して、そこに定規を当てて線を引くという技法がありますが、あれをデジタルでやるということですね。PC画面に画びょうはさせませんから、必要な機能です。

この設定をすると、消失点に収束する線だけが引けるようになります。複数の消失点を設定したり、アイレベルを設定したりできる場合もあります。

写真から背景を作る

デジタルの場合、写真をもとにして背景を描くことができます。

ソフトを使って写真を変換し、自分なりのタッチを加えることで、自然にマンガに溶け込むようにするわけです。今では多くのプロがこの手法を使っていますね。

ちなみにこの機能を使いたい場合のソフトは、「CLIP STUDIO PAINT EX」か「Photoshop」の2択になりますが、操作が簡単なのは「CLIP STUDIO PAINT EX」です。詳しくは以下の記事を参考にしてください。

 

以上5つの機能の有無を基準に、マンガ制作ソフトを比較してみます。

1位:CLIP STUDIO PAINT EX

機能 有無 備考
ワク線
テキスト入力 各種マンガ用フォントが使える
ベクターペン入れ
パース・集中線 4つまで消失点を設定可能
写真から背景を作る

価格:23,000円/一括(税込)

すべての機能が充実していますね。デジタルでマンガを描いているプロは、ほとんどこれを使っているといってもいいほど、シェア率の高いソフトです。

特に「ベクターペン入れ」ができるマンガ用ソフトはこれだけです。「Illustrator」と「SAI」でも可能ですが、マンガ用のソフトではないので、「ワク線」機能がありませんし、「SAI」に至ってはテキスト入力もできません。

あと、3Dモデルの機能があるのが特徴ですね。この機能を使えば、3Dデッサン人形みたいなものを画面に表示させながら、その上から描けるので、かなり便利です。

ちなみに「Comic Studio(コミックスタジオ)」は、このソフトの旧バーションです。

「EX」と「PRO」のどっちがいいの?

イラスト用の「CLIP STUDIO PAINT PRO」と、マンガ用の「CLIP STUDIO PAINT EX」がありますが、どっちを選べばいいのでしょうか。

イラスト用の「PRO」でもマンガを描くための最低限の機能はありますが、後述するとおり「写真から背景を作る機能」がありません。

また、ページの管理や、電子書籍形式への変換など、マンガを本格的に描くために便利な機能はありませんので、マンガを描くなら「EX」がおすすめです。EXだけにある機能の一覧は以下とおりです。

  • 複数ページの管理・印刷・書き出し
  • LT変換:写真、画像や3Dデータを線画と色面やトーンに自動変換
  • 共同制作の管理
  • プラグイン:さまざまなフィルターを組み込める
  • ストーリー作成支援:セリフを一括して編集
  • 入稿支援:同人誌やZINEなどの印刷会社への入稿用データの作成
  • プロ向けアニメ制作
  • 3D素材を配置時に同時に4方向から確認
  • Kindle・EPUBフォーマットの出力
  • ネーム制作アプリ「Wacom Manga Canvas」との連携

詳しくはコチラ

2位:CLIP STUDIO PAINT PRO

機能 有無 備考
ワク線
テキスト入力 各種マンガ用フォントが使える
ベクターペン入れ
パース・集中線 4つまで消失点を設定可能
写真から背景を作る ×

価格:5,000円/一括(税込)

CLIP STUDIO PAINTの低グレード版で、マンガ用ではなくイラスト用です。そのため、写真から背景を作る機能や、ページの管理、電子書籍化など、マンガ用に特化した機能はありません。

とはいえ、ワク線やベクターペン入れなど、マンガを描くための最低限の機能はあります。やっぱり「EX」にグレードアップしたい!という場合には、差額を払うだけで済みますから、まずはお試しでここから始めてみるというのもありですね。

3位:MediBang Paint(メディバンペイント)

機能 有無 備考
ワク線
テキスト入力 各種マンガ用フォントが使える
ベクターペン入れ ×
パース・集中線 消失点を1つしか指定できない
写真から背景を作る ×

価格:無料

iOS・Androidアプリもあるので、スマホ・タブレットでも使えます。パースは、2本の線を引くことで、消失点を自動生成できます。1つの消失点しか作れませんが、1点透視で描くだけなら、使いやすいかもしれません。

ちなみに、ジャンプとコラボした「ジャンプペイント」というバーションもありますが、ちょっとしたおまけがついているだけで、機能は同じです。

一般的な画像編集ソフト

マンガ用ではない、一般的な画像編集ソフトは、ワク線などの機能がありませんので、それだけでマンガを描くのは大変です。補助的に使ったほうがいいでしょう。以下に簡単にまとめてみました。

Photoshop(フォトショップ)

機能 有無 備考
ワク線 ×
テキスト入力
ベクターペン入れ ×
パース・集中線 × パース変形はできるが、パース定規はできない
写真から背景を作る カラー背景もOK

価格:980円/月(フォトプラン)

マンガを描くための機能はほとんどありませんが、写真を加工する能力の高さはダントツです。白黒背景も、カラー背景も両方バッチリ作れます。補助的に使うソフトしては、かなりおすすめです。

CLIP STUDIO PAINT の上位版である「EX」でも、写真からカラーの背景を作る機能は「Photoshop」にかなわないと思います。カラーマンガを描くなら、補助として最適のソフトです。

Photoshopで、写真を使ってカラーの背景を作る方法については、以下のサイトを参考にしてください。

Illustrator(イラストレーター)

機能 有無 備考
ワク線 ×
テキスト入力
ベクターペン入れ
パース・集中線
写真から背景を作る ×

価格:2,180円/月(単体プラン)

「ベクター形式」を扱う画像ソフト、つまりベクターペン入れができるソフトとして有名ですね。一般的なイラスト用ソフトなので、マンガ用のワク線を引く機能がありませんから、マンガを描くには不向きなソフトといえます。

SAI(サイ)

機能 有無 備考
ワク線 ×
テキスト入力 ×
ベクターペン入れ ベクターペン入れの機能は充実している
パース・集中線 ×
写真から背景を作る ×

価格:5,400円/一括(税込)

ベクターペン入れができるソフトとして、かなり有名ですね。こちらも「イラスト用」のソフトとしての位置づけなので、テキスト入力さえできませんから、マンガ用には不向きです。ただしベクターペン入れの性能は高いといえます。

安いのでコスパは良好ですが、同じ予算でマンガ用のソフトを買うなら「CLIP STUDIO PAINT PRO」の方が機能が豊富なので、おすすめです。

GIMP(ギンプ)

機能 有無 備考
ワク線 ×
テキスト入力 縦書きがやりにくい
ベクターペン入れ ×
パース・集中線 ×
写真から背景を作る

価格:無料

こちらはフォトショップでできることのほとんどを再現しているのに「無料」ということで有名なソフトです。ただし縦書きがやりにくいなど、テキスト入力に関してやや難ありです。

写真を変換してカラー背景を作りたいけど、無料で済ませたいという場合には、ある程度の力を発揮してくれるでしょう。

まとめ

世の中に出回っている大半のデジタル作画ソフトは、「マンガ用」というわけではなく、一般的な「イラスト用」だったり、ざっくりと「画像編集用」だったりします。

「マンガ用」として開発されているソフトは、「CLIP STUDIO PAINT」シリーズと「MediBang Paint」の2つです。デジタルでマンガを描く際は、このどちらかをメインに使用するのが基本だといえます。「Photoshop」などの一般的な画像編集ソフトは、補助として使うのがおすすめです。

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