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マンガや小説のアイデアは、どうやって思いつくのでしょうか?この記事では物語を作るためによく使われる2種類の方法を、比較してまとめています。比較することで、効率的にストーリーを作る方法も見えてきます。あなたはどっちのタイプでしょうか。
物語を作る2種類の方法
今回紹介する2種類の方法とは、以下のとおりです。
- キャラクターを先に考えて、キャラクターを自由に動かすことによってお話を考えていく方法
- 設定や世界観、お話の筋を先に考えて、それに当てはまるようにキャラクターを作っていく方法
この2つの方法について、脚本術の権威とされているシド・フィールド著「映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと」に、以下のように説明されています。
脚本を書くには二つの方法がある。
一つはアイデアを考えついて、そのアイデアに合うようなキャラクターを作るという方法である。
(中略)
もう一つの方法は、キャラクターを作ることから始まる。まずキャラクターを作ってしまい、そこから”ドラマ上の欲求”、アクション、そしてストーリーまでも導き出すのである。
映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術
2つの方法を、それぞれ「キャラクター先発想法」と「ストーリー先発想法」と呼ぶことにして、以下に詳しくまとめています。
方法1:キャラクター先発想法
「キャラクター先発想法」とは、前述のとおり、まずキャラクターをしっかり作りこむ方法です。
そのキャラクターに合う世界観を考え、目標・動機を作り、どのように行動するかによって、ストーリーを作っていきます。この作り方のメリットは、以下のとおりです。
メリット1:キャラが立ちやすい
キャラクターを先に考える分、キャラ設定を自由に考えられます。その分、インパクトのあるキャラクターも作りやすくなりますね。
キャラ立ちが重要となってくるマンガ業界などでは、この作り方のほうが役立つでしょう。
メリット2:無理なくストーリーを展開できる
キャラクター先発想法は、キャラクターの行動や選択によってストーリー展開を考えるので、自分の中でキャラがしっかり生きていれば、自然にストーリー展開を思いつくでしょう。
ストーリー展開に悩んだ時も、「このキャラならどう行動するか?」と考えると、すぐに展開を思いつく場合があります。
ちなみに、ストーリー展開に悩んだ場合の克服法については、以下の記事にまとめています。
ストーリーが作れない!行き詰った!スランプに陥ったときの脱出方法5選
作り方2:ストーリー先発想法
「ストーリー先発想法」とは、設定や世界観、話の筋から先に作る方法のことです。
SFやファンタジーは、たいてい世界観・設定を先に作ります。ミステリーも、トリックや話の筋を先に考える場合が多いでしょう。「ストーリー先発想法」のメリットとデメリットは、以下のとおりです。
メリット1:魅力的な世界観を作りやすい
世界観を先に作る分、自由度が高くなるので、魅力的な世界観を作りやすくなります。
だからこそ、世界観が重要なファンタジーやSFに向いているわけですね。
メリット2:意外性のある話を作りやすい
キャラクター先発想法の場合、キャラクターの行動に任せてストーリーを積み上げていくので、自然な流れのストーリー、つまり「ありきたり」になりがちです。
一方ストーリー先発想法は、話のオチなど、話の展開を先に考える方法なので、意外性のあるストーリーを作りやすいでしょう。そのためミステリーなど意外性が重要なジャンルにも向いているわけです。
デメリット1:キャラが立ちにくい
ストーリー先発想法は、ストーリーのインパクトを強くできるかわりに、キャラが薄くなりがちです。
先に作ったストーリーにハマるようにキャラクターを作りますから、どうしてもキャラクターの自由度が少なくなって、ありきたりになりやすいでしょう。
デメリット2:話に無理が生じやすい
ストーリー先発想法は、いわば作者がキャラクターを無理やり操って誘導する形になります。
ですからキャラクターの動機に無理が生じたり、「どうしても話をそっちに持っていけない!」と挫折する可能性が高くなります。
まとめ
この記事でまとめた物語の作り方は、以下の2種類です。
- キャラクター先発想法:キャラクターを先に作り、ストーリーを考える。
- ストーリー先発想法:ストーリーを先に作り、キャラクターを後から考える。
キャラクター先とストーリー先の特徴は、以下のとおりです。
キャラクター先 | ストーリー先 | |
キャラの立ちやすさ | ◎ | △ |
ストーリーのインパクト | △ | ◎ |
魅力的な世界観 | △ | ◎ |
それぞれ、弱点はありますが、まったくダメなわけでもないので△と表記しました。それぞれの発想法の特徴を理解すれば、自分の作品の方向性によって、発想法を使い分けることができますね。