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ガイナックスのアニメ「トップをねらえ!」の元ネタのひとつであるSF小説「終わりなき戦い」を紹介します。
ガンダムの元ネタとされるSF小説「宇宙の戦士」(スターシップ・トゥルーパーズ)に対抗して書かれたとも言われています。
この作品の面白さと、日本のアニメに与えた影響についてまとめました。
宇宙戦争と「ウラシマ効果」
宇宙戦争に参加すると、地球に帰ってきたときに、「ウラシマ効果」でかなりの年月がたっていて、友達も家族も年をとってしまっている…
この小説では、そんな宇宙戦争と「ウラシマ効果」をめぐるドラマが描かれます。
アニメ「トップをねらえ!」でも似たような話がありますね。
「トップをねらえ!」の原作・脚本・企画である岡田斗司夫は、NHKの「BSアニメ夜話『トップをねらえ!』」で、「終わりなき戦い」を元ネタにしたことを公表しています。
「ウラシマ効果」がストーリーの軸になっている宇宙戦争モノといえば、おそらく「終わりなき戦い」が最初でしょう。
「終わりなき戦い」VS「宇宙の戦士」
この作品は、ロバート・A・ハインラインの「宇宙の戦士」に対抗して書かれたと言われています。
実際に意識して書かれたかどうかはともかく、確かに正反対の部分があります
前述のとおり、「終わりなき戦い」はウラシマ効果の大変さを描いていますが「宇宙の戦士」はそういう部分を無視しています。
「終わりなき戦い」は、「何が正義だかわからない!」という話ですが、「宇宙の戦士」は勧善懲悪です。
「終わりなき戦い」は戦争否定ですが、「宇宙の戦士」は戦争は美しい!って感じです。
ちなみに、ガンダムの元ネタの一つが「宇宙の戦士」だと言われていますから、対抗する「終わりなき戦い」をベースにした「トップをねらえ!」は、ある意味、ガンダムに対抗する作品なんですね。
「停滞フィールド」
この作品には「停滞フィールド」という兵器が登場します。
このフィールドの中では、時間がほとんど止まった状態になるので、あらゆる攻撃が無効になるというものです。
「時間がほとんど止まった状態」ということで、これもある意味「ウラシマ効果」というテーマにそっているわけです。
日本のマンガ・アニメ・ゲーム等で、こういう「攻撃が無効化される」系の設定は多々ありますよね。ストーリーを盛り上げるために、色々な使い道がある設定だと思います。
「終わりなき戦い」の中でも、この「停滞フィールド」が、作戦として上手く使われていて、大変面白いです。
ちなみに「停滞フィールド」は「終わりなき戦い」よりも前の作品である、ラリー・ニーヴンの「ノウン・スペース・シリーズ」にも登場しています。おそらくこちらが本家でしょう。
ナウシカに影響を与えたかも
以下のようなシーンがあります。
主人公は、宇宙基地を脱出しなければならない!彼は、飼っていた猫をどうするのか?パワードスーツを着て、懐に猫を入れて脱出する!彼は、スーツの中で猫が死なないかどうかを心配する。
このシーンって、「風の谷のナウシカ」のワンシーンに似てるなーと、勝手に思っています。ナウシカが、テトを懐に入れるあのシーンです。テトが死なないかどうか心配するところが似ていると思います。
宮崎駿はけっこうSF小説から引用している気がするので、この作品が元ネタなのかもしれませんね。