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「ストーリー・クエスチョン」とは、ハリウッド式のストーリー構成の基本で、エンターテインメント性のあるストーリーを作るために不可欠な要素です。類似の言葉で「セントラル・クエスチョン」というのもあります。この記事は「ストーリー・クエスチョン」と「セントラル・クエスチョン」の定義と、なぜ重要かについてまとめています。
「ストーリー・クエスチョン」とは
主人公の目標などを言い換えたもの
「ストーリー・クエスチョン」とは、ストーリーの「中心的課題」です。
面白いストーリーには必ず、主人公の目標とか、強い願望とか、達成すべきことがありますよね。
それを言い換えるとストーリー・クエスチョンになります。
- 目標:「行方不明の父親に会う!」→ストーリー・クエスチョン:「行方不明の父親に会うことができるのか?」
- 願望:「恋しちゃった!」→ストーリー・クエスチョン:「恋は実るのか?」
- 達成すべきこと:「犯人を突き止める!」→ストーリー・クエスチョン:「犯人は誰?」
「どんなストーリーか」を表すもの
「ストーリー・クエスチョン」は結局、「どんなストーリーか」ということでもあります。
先ほどの例だと…
- 「行方不明の父親に会うことができるのか?」→「行方不明の父親を探すストーリー」
- 「恋は実るのか?」→「恋が実るかどうかというストーリー」
- 「犯人は誰?」→「犯人を突き止めるストーリー」
よく「一言で説明できないストーリーはダメだ」と言われますが、これは結局「ストーリー・クエスチョン」がはっきりしていないとダメだということでしょう。
「ストーリー・クエスチョン」の重要性
それがないと全然面白くない
「ストーリー・クエスチョン」がないストーリーは、どう楽しんだらいいかわからない、単なる出来事の羅列になってしまいます。
リサ・クロン著「脳が読みたくなるストーリーの書き方」でも、以下のように説明されています。
主人公が何を求めているか、あるいは主人公の抱える問題はなんなのかがわからなければ、…(中略)…主人公がどこまで進んだかを測る尺度も、意味を与える文脈もない。
…(中略)…
アメフトの試合を見ているのに、ルールもわからない、どうすれば得点になるかもわからない、これがゲームなのかもよくわからないというのと同じことだ。
「主人公が何を求めているか、あるいは主人公の抱える問題はなんなのか」というのが、ストーリー・クエスチョンのことですね。
スポーツのルールのようなもの
ストーリー・クエスチョン、はスポーツのルールのようだと説明されています。
「行方不明の父親に会えるか?」というストーリー・クエスチョンであれば、「父親に会う」というゴールに、ボールを入れられるかどうかというルールですね。
スポーツが楽しいのはルールがあるから、ストーリーが楽しいのはストーリー・クエスチョンがあるからというわけです。
ストーリーの読み方を決定するもの
「意味を与える文脈」とありますが、これも「ルール」と同じような意味でしょう。
「犯人は誰?」というストーリー・クエスチョンであれば、読者は「犯人は誰?」という「文脈」で、ストーリー全体から情報を読み取っていくわけです。
同じ内容でも、ストーリー・クエスチョンが変わると、ストーリーの読み方が変わり、「意味」が変わります。
同じ内容なのに「犯人は誰?」と考えながら読むのと、「恋は実るのか?」と考えながら読むのとでは、ストーリーの「意味」が全然違いますよね。
つまりストーリー・クエスチョンは、ストーリーの読み方・楽しみ方を決定するものなんですね。
「セントラル・クエスチョン」とは違う?
広い意味の言葉
ちなみに、ウィキペディアや、日本のサイトでは「セントラル・クエスチョン」という言葉のほうが浸透しているようです。
「ストーリー・クエスチョン」と同じ意味で使われています。
でも、これは広い意味の言葉で、ストーリーの作り方以外にも使われます。論文だとか、講義でも使えるわけです。
ストーリー以外の「セントラル・クエスチョン」
「セントラル・クエスチョン」は色々なことに使えます。
例えば、ダイエットに関する話なら、「どうやったらダイエットできるか」等がセントラル・クエスチョンですね。
政治家のスピーチなら、「どうしたら世の中がもっとよくなるか」等。
この記事のセントラル・クエスチョンは「ストーリー・クエスチョンとは何か」
その中でもストーリーのセントラル・クエスチョンのことを「ストーリー・クエスチョン」というわけです。
まとめ
- ストーリー・クエスチョンとは?:ストーリーの中心的課題。大抵は主人公の目標など。
- なぜ重要か:それがないとストーリーの楽しみ方がわからなくなる。