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この記事では、マンガの描き方のコツや方法論として、よくいわれることについてまとめました。ストーリー・内容の作り方に関するコツは、マンガに限った話ではないので除外して、純粋にマンガという表現手段のコツについてです。
マンガを描くのに必要な能力は何?
マンガを上手く描くのに必要な能力は何でしょうか?それは以下の3点だといえるでしょう。
- 画を描く能力
- コマ割り・演出能力
- ストーリーを作る能力
この中で「画を描く能力」が一番大切だという見方もありますが、それだけしかできない人は、マンガ家ではなくイラストレーターになってしまいます。マンガを描くには、コマを割って、構図を考え、演出する「コマ割り・演出能力」が必須です。
「画を描く能力」と「コマ割り・演出能力」の2つがあれば、ひとまずマンガを「どうやって」描けばいいのか、テクニックは身に付いたことになります。あとはそのテクを使って「何を」描くかですね。つまり「ストーリーを作る能力」です。
マンガを描くために必要な3つの能力について、詳しくは以下の記事にまとめています。
マンガの画が上手くなる方法
「マンガの画」が上手くなる方法は、一般的な「絵が上手くなる方法」とは少し異なります。マンガの画は独特な技術が求められる分野です。
デッサンはあまり重要じゃない
デッサンが上手くても、マンガの画は全然描けないという場合があります。マンガの画が上手くなるために、デッサンが必須とは限らないというのは、マンガの理論として昔からいわれていることです。
「デッサン」は「対象をよく見て描く」練習ですが、マンガの画は「なにも見ないで描く」ことが多いからです。デッサンが上手くても、マンガの画は全然描けないという場合があります。
マンガでよくいわれる「デッサンが狂っている」という時の「デッサン」の意味とはちょっとちがう話です。詳しくはこちら↓
マンガの描き方|デッサンは本当に必須か?画力アップに必要な能力とは
「マンガの画が上手いとは何か」を知る
上手くなるためには、そもそもマンガの画が上手いってどういう状態のことをいうのかを考えておく必要があるでしょう。
ただリアルな絵だけが上手いわけじゃないとはわかっていても、じゃあ何をもって「上手い」といえばいいのでしょうか?それは主に3種類に分けられるでしょう。
それは「リアルな絵」「バランスの上手い絵」「表現力が高い絵」の3種類です。それぞれの意味について、詳しくは以下の記事にまとめています↓
マンガの絵が上手いとは?リアルな絵だけが上手いわけじゃない!
上手く描くための理論を学ぶ
デッサンなら、「とにかく描きまくる!」というだけでもいいかもしれませんが、マンガはそういうわけにはいきません。
もちろん沢山描かないと上達しませんが、何も考えずに描くだけでは効率が悪いでしょう。上手く描くための「理論」も重要!というわけです。マンガは「なにも見ないで描く」技術だからこそ「理論」が必要です。詳しくはこちら↓
キャラクターデザインのコツ
マンガを描くためには、キャラクターの顔の形や、髪形、体型、服装など、外見をデザインするセンスも必要ですね。いわゆる「キャラデザ」とか「キャラデ」というやつです。
キャラクターデザインのコツを2つ紹介します。
描き分けのバリエーションを増やす
キャラクターをデザインする上では「バリエーションの豊富さ」が重要ですね。
バリエーションが多ければ、「何パターンか描いてみて、ベストなデザインを選ぶ」ということができます。また「みんな同じ顔に見える」というマンネリ化も防げますね。
髪形・目の形、アゴの形など、顔のパーツの「形」で描き分けるという発想はよくありますが、それだけだと限界があります。
実はパーツの「配置・位置関係」で、顔の印象のほとんどは決まります!逆に言えば、パーツの配置を変えるだけで、バリエーションがかなり増えるというわけです。詳しくはこちら↓
実在の人物をモデルにする
有名人や友人、家族など実在の人物をモデルにしてキャラクターをデザインするという方法は、多くのマンガ家が使っている手法です。
魅力的で、斬新なキャラクターを作るために、かなり効果があります。詳しくはこちら↓
コマ割り・演出のコツ
マンガのコマ割りの技術は、小説でいう「文章力」「文体」ですね。コマ割りの上手さ=演出力の上手さともいえます。
コマ割りが上手いか下手かで、マンガという表現手段を使うのが上手いか下手かが問われるといってもいいでしょう。よくいわれる基本的なコツを、以下にまとめてみました。
5W1Hを意識する
5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・どのように)を意識して、それらがはっきりわかるように描くように!…とよくいわれますね。
その中でも「どこで」がわかるように、ページの最初に風景のコマ等を配置するのが基本です。風景だけでなく、キャラクター同士の位置関係が分かるようなコマなどを使って、状況を説明するわけです。
もちろん例外もありますが、まず状況説明をするのがコマ割りの基本とされています。詳しくはこちら↓
コマ割の基本|「まずは状況説明」が基本!最初に入れるべきコマは何か?
メクリとヒキ
「メクリとヒキ」とは、ページをめくる直前の最後のコマと、ページをめくった後の最初のコマのことですね。
「メクリとヒキ」は、マンガの演出上、とても重要な部分とされています。そこに工夫をすることで、次のページを見たいという気持ちを高める効果があるわけです。
それだけでなく、様々な演出効果を出すために、多くのマンガ家がこの「メクリとヒキ」を工夫しています。詳しくはこちら↓
マンガの描き方|コマ割りの基本「メクリとヒキ」とは?3つの役割と、デジタルへの応用
心理描写
マンガは心理描写が大切だとよくいわれますが、具体的にはどうすればいいのでしょうか?
ひとつの方法は、キャラクターの心の声をあらわす「モノローグ」を使うことです。また小説のようにナレーションのような文章、つまり「三人称の地の文」を入れることで描写するという方法もあります。
小説は心理描写が優れているジャンルといわれていますから、小説のテクニックを拝借してくればいいわけですね。詳しくはこちら↓
マンガの心理描写のコツ|小説の「地の文」を使えば、心理描写の幅が広がる!
巨大感の出し方
巨大な怪物や、巨大なメカなどを描くときに、「巨大感」を演出して、その大きさが伝わるようにするにはどうすればいいのでしょうか。
色々な方法がありますが、基本のテクニックは「比較」です。つまり大きさの比較となるようなものを、一緒に描きこむことです。怪獣映画では、怪獣と一緒にビルの模型を撮影することで巨大感を出すというのが、常套手段ですよね。そのテクニックを使うわけです。
これは逆に小さいものを描く場合にも使えます。詳しくは以下の記事にまとめています↓
マンガ演出|巨大感の出し方ーおそらく最強のテクニックはコレ!
マンガの表現理論を知っておく
マンガという表現方法を分析・研究する「マンガ表現論」は、マンガを描くための「技術論」としても参考になります。表現論の主な分野を2つ、まとめてみました。
「マンガ記号論」
「マンガ記号論」とは、「マンガは特殊な文字で書かれたお話である」という理論ですね。
マンガは、キャラクターや吹き出し、コマ、汗マーク等を、特殊な「文字」として考えて、それらをマンガの文法に従って配置した、一種の言語のようなものというわけです。手塚治虫が最初に提唱したといわれています。
この理論を知っている人と知らない人とでは、マンガのコマの割り方が全然違ってくる場合がありますから、かなり重要な考え方です。
また、カラーマンガの描き方を考える上でも、基本となる理論です。詳しくはこちら↓
マンガの描き方|「マンガ記号論」って何なの?描くときにどう意識したらいいの?
「視線誘導論」
「視線誘導論」とは、人は視線を誘導されることによってマンガを読み進めるという理論ですね。夏目房之介先生が提唱したといわれています。
「人はどのようにしてマンガを読むのか?」という、読み方の理論として生まれたものですが、マンガの描き方の理論としても使われています。マンガを読みやすくすることや、演出効果などに役立つ理論です。
詳しくは以下の記事にまとめています↓
マンガのコマ割りのコツ|ネームを切るときの基本「視線誘導」とは?
デジタルでマンガを描く方法
現代では多くのマンガ家がデジタル技術を利用してマンガを描いています。全部デジタルの人もいれば、仕上げなどの一部にデジタルを使うという人もいます。
デジタルのメリットを把握する
デジタルを導入する前に、デジタル作画はどんなメリットがあるのか、アナログよりも優れているところは何かを、把握しておくことが重要です。そうすることで、必要なソフトやPCのスペックが選びやすくなるでしょう。
デジタル作画では、以下のようなメリットがあります。
- 背景の作画に写真を利用できる
- 修正が簡単
- 色塗り・トーン貼りが簡単
- デジタルならではの演出ができる
詳しくは以下の記事にまとめています↓
ソフトを選ぶ
デジタルのメリットのうち、利用したい部分が決まったら、どのソフトを使うべきかがはっきりするでしょう。マンガを描くソフトとして重要な機能は以下の点です。
- ワク線の作成機能
- テキスト入力機能
- ベクターペン入れ機能
- パース定規・集中線機能
「ベクターペン入れ」とは、修正や微調整、仕上げが楽になるペン入れ機能で、これがあるとかなりの効率アップが期待できます。
ベクターペン入れ機能が欲しい場合は有料ソフト一択ですが、ベクターペン入れが不要なら、無料ソフトでも大丈夫かもしれません。詳しくは以下の記事にまとめています。↓
デジタルのマンガ制作におすすめのソフト|この4つから選ぶのが基本!
PCを選ぶ
デジタルでマンガを描くためには、それなりに高性能なPCがないと大変です。
サイズの大きい画像で作画する場合がほとんどですから、大容量のメモリが必要です。また、写真を変換してマンガの背景に使いたい場合は、高性能なグラフィックカードがあったほうが良いでしょう。
必要なスペックや、おすすめPCについては以下の記事にまとめています。↓
デジタルでマンガを描くために必要なPCスペックは?おすすめを紹介!
ストーリーの作り方は他のジャンルと共通
この記事ではストーリーの作り方に関係することは除外しましたが、面白いマンガを描くために、ストーリーを作るためのテクニックは不可欠ですね。あたりまえですが、強力な原作者でもいないかぎり、面白いストーリーが作れないと、面白いマンガは描けないでしょう。
ストーリーの作り方に関しては、マンガに限らず、映画の脚本や小説の書き方など、他のジャンルのハウツー本も参考になります。
このサイトでは、様々な本を参考にして、ストーリーの作り方理論をまとめています。以下の記事で、主な内容をダイジェストで紹介していますので参考にしてください。↓